昨晩は少し飲みすぎて今朝はチョットえらいですが、出品の準備をやろうと思っています。
ニオイ、コオズ系をいくらかと今回はキリシマエビネ自然種３種を出品しようと思っています。無銘紅舌と銘品｢鈴姫」、大輪純白の３種です。株の状態が悪ければ中止することがありますのでご了解願います。
キリシマエビネを好んで栽培している人は少ないと思いますが、かつては独特なジャンルとして評価されていました（ヒゼンのようなキリシマ？もありましたが、登録がキリシマならキリシマで流通）。余談ですがニオイエビネはオオキリシマエビネの別名（こちらが本名？）があります。
地味で香りもなく目立たないキリシマエビネは、交配育種が盛んになるにつれ、次第に隅っこに追いやられ、見向かれなくなっていったように思います。現在の育種はジエビネ、キエビネ、キリシマエビネにサルメンエビネなどの血が入り、さらには倍数体育種が加わって驚くほどバラエティが広がっています。私のような流行とは無縁で井中の蛙的昔人間にはとてもついて行けません。
なぜ今さらキリシマエビネの出品？
この原種エビネがどういうもんか昔から好きなんですわ。
これまでにも、このブログの初期の頃「キリシマエビネのこと(2017.8.12)」を載せたことがあり、また､｢キリシマエビネ比較(2018.5.6)」という記事もあります。興味とお時間のある方は読んでみてください。
へそ曲がりのこの蛙は､昔から人が見向かない自然密着の場所に居心地の良さを感じるんです。
種子繁殖では、セルフあるいは純度の高いキリシマエビネどうしを交配してみるとわかりますが、大変発芽しにくいです。栽培ではニオイエビネのように急にバタッと枯れてしまうことは少ないのですが、なかなか気むずかしい株も多くて、増殖しにくく大きくなりにくいですね（品種の差大）。次第に粗末に扱われ、今では多くが消滅して数が少なくなってしまったのではないかと心配しています。
今回の出品は、キリシマエビネに関心を持っていただきたく、PRの意味で人目につきやすいヤフオクに出してみるということで売れなくてもかまいません（昨年も同様に鈴姫を少しだけ出しました）。
珍品蒐集ではなく、原種の維持、存続に意味を感じて作り続けていただける方を探すつもりでの出品ですので、その方面の有志？の方々、何卒よろしくお願いいたします。
（入手の経緯を書き残す意味でのメモ）
1990年頃だったと思いますが、四国、九州の業者さんにキリシマエビネの在庫を聞いてみましたが、紅舌（丹頂系）と純白の銘品がいくらかあり､価格はなかなか良くて手が出ませんでした。
エビネへの趣味者の関心が褪めていった頃、つきあいのあった鹿児島の業者さん（ずいぶん前に高齢で廃業されています）の園を訪問し、キリシマエビネの話をしたら､たまたまお好き？で集めておられて、有銘､無銘併せて十数種くらい？あり､言い値はずいぶん高かったようですが、私方の日光（コオズ）となら交換しても良い（当時、日光はまだ人気があって売れるし､関心の低い？キリシマと交換するような人はいなかったように思う）といってくれたので、ちょうど増殖してあった日光数株を送って交換したものです。交換できたのは8種類で、銘品の鈴姫、霧島、､紺竜（ヒゼン？）のほか､無銘紅舌、平開白花、霧島似の白花、スズランのような白花と大輪純白でした(1996年入手の記録が残っています）。これらのうち3種はすでに絶種してしまいましたが、残りは生き残っています。今回はこの中の鈴姫、無銘紅舌、大輪純白を出品しようと思います。
大輪純白は白妙（純白）よりかなり大きい花で、この業者さんが見いだしたオリジナルのようで大変愛着を持たれていました。後年、良い花が咲いたと言ったら、「あれほどのキリシマはない」と言って、手元にないので戻してほしいと言われた思い出深い品種です。
無銘紅舌（小輪､原種型） ちょっときれいに撮れすぎ？小輪です。
この品種の葉は細長く笹の葉のようです。50cmくらいあります。
鈴姫 キリシマの紅舌は株が充実しないと発色が冴えません（上画像の品種も同様）
大輪純白（紫の色素は見えません。舌はキリシマ特有の黄色が出ます）
