今年のエビネは結論から言えばさっぱりでした。
忙しくゆっくり見ることができなかったことはさておいて、昨年の天候不良、今年に入っての厳寒など、気象条件がかなり影響しているようで、開花時期にばらつきが多く、色もさえない年でした。特にニオイエビネは良くなかったです。
たまりにたまった植替えも、連休前半はいくらかやりましたが、後半は雨や大風でさっぱり進みませんでした。花茎も軟らかいうちに早めにほとんど抜きました。
またヤフオクに出品したいと思っていましたが株の準備が進まないのと、代理出品者が忙しそうで厳しい状況です。自然種ニオイの数年植え替えていないものなどを優先的に植え替えたので中小株はいくらかできましたが、もう根が出かけているものが多くあり、気温も上がる中、再度の植え替えは根が傷むので秋まで育苗した方がよさそうかなと思っています。コオズ系、サツマなどは丈夫なので出せるかもしれませんが、あまり期待されていないのではと意欲がわいてきません。
今年は展示会に行ったのは1回きりで、近ごろの様子がさっぱりわかりません。
先日、友人が「日本のエビネ」という写真集や、訪問した展示会などの画像を送ってくれましたが、時代遅れの井蛙には何とも別世界のようでした。
西日本、九州方面の進化?したエビネではイシヅチの血をひいて驚くような濃色大舌になっているものや、舌がきれいなブルーになっているもの、超梅弁大輪花など、ひと昔にはなかったようなもので一杯です。丹頂花もバラエティが豊富で相当な大輪も見受けられます。倍数体も多く、もう私などが近づけるような世界ではありません。交配親の品種名を見てもさっぱりイメージがわきません。梅弁や大輪志向でない私の求めてきた方向ではないので、手元にある交配母本に使っていた昔の自然種を眺めて心静かに自問しています(フーン)。
近年のニオイエビネ系交配も、しばらく見ないうちに色彩や花型がよくなって、倍数体育種も進み、これがニオイエビネなのか?と驚くような世界が広がっています。
かつて星宿海(孝安)が出てしばらくたったころ、小さな株に咲いたものを見てこれまでのニオイの花とは異なるような色彩に驚いた覚えがあり、その後多くの交配に用いられたようでした。このころからニオイエビネといわれる交配種の様子が変わっていったように感じます。
星宿海の血筋(交配親)がわからなかったので、私はあまり近づきませんでしたが、以前、あるお詳しい方のHPだったと思いますが、摩天楼や御蔵龍鳳と兄弟株という記事を読んだ記憶がかすかにあり(間違っていたらごめんなさい)、そうなのかと驚いたとともに、血筋がわかればいいのになあと思っていました。残念ながら今も知りません。
交配種ニオイ系 御蔵龍鳳の血を引く濃色花