今回の出品もよろしくお願いいたします。
早速にたくさんの方がアクセスしてくださっています。びっくり感謝!
コメントで雪国の方から出品中のニオイ交配の「香輝」をほめていただきました。とてもうれしいです。ありがとうございます。
ニオイ系でもはっきりした交配親にたどり着ける交配種が珍しくなってきた昨今、このような単純な交配種を育種資源として使いたい思っています。
ニオイエビネを出品して感じたことに、無銘であっても自然種に人気が集まる傾向があります。
意外に関心が高く、思いのほかうれしいことです。銘品といわれているものほどの濃色でも、際立った特徴もないのですが、これが自生地にあった自然、野生の姿を直接とどめている株というところに何かしらのいとおしさを感じていただいているのかと勝手に思っています。
出品している自然種はどれもニオイの育種が本格的に始まる前の入手で、まちがいなく自然種であると思います。記録は当時の記帳によるもので確かです。途中火災などの災難で失ったものが多くありますが、幸いに生き残ったものです。作れる方にかわいがっていただければと思っています。
以下、栽培下手人の戯言として・・・
ニオイエビネ栽培は、増殖させるとことより持続させることだけでも大変です。自然種はずいぶん少なくなっているのではと心配しています。個体差はありますが、何しろ事故率(軟腐、バルブの腐りなど)が高く、一度機嫌を損ねると回復に数年かかり、10年以上も花を見ないこともよくあります。いつも消滅の危機にあって、2芽にして保険をかけておきたくなりますが、無理な分株は逆に調子を落とすもとです。余力維持のため分株は極力しないようにしています。
古古木の葉まであるような大株は力があって環境変化への順応性があり、数年から十年分くらいの力を蓄えていると思います。ニオイの血が濃い品種は
なかなか大株にできにくいものです。
小株を作り始めてしばらく、株が勢いを持つまで新芽が伸びてはバルブや古木が枯れる繰り返しが続き、やがて勢いがついて古木が残るようになり、古古木まで残るようになって気象条件の良かった年に、はじめてよい花が咲くようになるように感じます。数年から10年仕事です。辛抱草ですね。少なからず、その過程で事故に遭って小さいままであったり、枯死しているように思います。