今朝はだいぶ気温が下がった。
エビネ小屋は23℃位になってひんやりしているが、昼間は暑くなる予報。
また駒を作り始めた。年1回くらい。だいたい夏ごろに彫って、秋に漆作業をし、年末に完成。
夏の暑さの中で心を静めるための細かい彫作業をやって、漆かぶれに弱いので汗をかかなくなり、湿度加減がよい秋に漆作業をする。漆は温度とある程度湿度がないと乾かない。
少しずつ彫るのでずいぶん時間がかかるが、自分の弱点と思っている集中力の持続と丁寧さの涵養を目的に25年くらい前にはじめた。当時、東京の研究会に大変お世話になった。感謝!
よくわからないが、近年、趣味でやる方が増えているようにも感じる。
年1作くらいなのでなかなか上達せず、素人向けにはいいが本気で取り組んでいる方には見せられるレベルではない。
自分流で好きな書体を作り、改良し続け、作り方を工夫しながら自己満足の域にたどり着こうとしている。眼や手指の状態が悪くなってきていていつまでも続けられないだろうが、お気に入りの木地を1組買ってある(15年くらい前)ので、とりあえずそこまであと2作ほど頑張るつもり。
彫り始めは製作のブランクがあるので、感触が鈍くなっていて調子が出ない。
彫刻刀(印刀:ハイス鋼製)の研ぎが特に重要で切れないのは問題外。研いだ印刀を最後はラッピングフィルム(15000#)にあてて切れ味を確認して作業に入る。数枚彫ると軽く研ぎなおす。
今回は目を疲れさせないことに注意して、「あせらずゆっくりていねいに」をテーマに進める。
自己満足度の高い作品?になればうれしいな。完成した時には達成感があるね。
字母 駒の書体で駒づくりの命。彫の技術がないので彫りやすさも考慮して作った自製字母。
これをタイプ紙にコピーし、木地に張り付けて彫っていく。今回はやや太字にしてみた。

字母をそのまま正確に彫るのではなく、字母に込められた力を印刀で切り開くように彫る?
そう言われればそれらしくも聞こえるが、そんなレベルではあらへんなあ。
ただ、チマチマ彫るんじゃなくて、いらん力を抜いてスーッと彫る方がいいように感じる。
そのためにも印刀が切れないとお話にならない。