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蘭亭白木蓮

ブログをはじめました。 周りの心配をよそに衝動的に船出してしまいました。 定年退職しましたが元気に仕事を続けています。                   はるか昔、小学校理科の時間、ヘチマの種まきに胸をワクワクさせ、中高生の頃は家のベランダで大輪朝顔やぶどう、熱帯果樹の鉢栽培にチャレンジ、さらに学生時代には農学部で花卉園芸をかじり、就職、結婚して仕事に励みながらエビネなどの蘭を心のオアシスとして40年以上育ててきました。                          これまで歩んできた道筋を今一度たどりなおして、心新たに楽しみを深めていきたいと思っています。                                     庭の片隅に白木蓮の木があります。その傍らに自作の小蘭亭があり、蘭たちからの叱咤激励の声を聞きながら、これからも日々歩みを進めていきます。          コメントは大歓迎ですが、生来の筆不精、頂戴したらその返信を書くのに考え込んでしまう不器用、時代おくれのオッサンです。多分、返信はようせんと思います。   ブログ本文の中でお答えできたらと思っています。 失礼の段、くれぐれお許し願います。(画像、文の転載はご遠慮願います。2017.7.23)

エビネ ニオイエビネ原種探訪ー3

自然種のニオイが自生地では取り尽くされ、新たな供給が少なくなり、また多くの株がウイルスに罹病したり、栽培難で枯死していったのと入れ替わるように1990年代中頃からニオイ系の交配が進みだし、90年代末ごろからこれらの交配株が咲いてきたようで、遠目に見ていて古い自然種ニオイではあまり見られなかった鮮やかな色彩や、花型の優れた微コオズ的な株がニオイとして出現してきたことに、なにがしかの違和感を感じていました。
そのころから?コオズよりニオイエビネが注目されるようになっていったように思います。
これらの中には自然種の秘蔵品もあったかもしれませんが、交配の成果として選別された良花が出てきた時期だったのかもしれません。その中で都合よく、交配種が自然種と称され、紛れ込んでしまったものもありそうで、以前の自然種しかなかった時代の地味で野性的なニオイエビネとは少し違う世界になっていったように感じていました。
その頃、新たに出てきた自然種といわれる株が交配種かも?という疑念を持っていて、出所がはっきりしない自然種?(ほとんどわからない)や、親がはっきりしない交配種は交配親に使いたくなく、入手することはほとんどありませんでした。無銘品が親の場合、親株が特定しにくく困りますけどね・・当方では無銘品が多く、それらは整理番号などで管理しています。仮名がついている方がそれとすぐわかるのでいいのですが、付けるのがめんどうだし、勝手に付けるのもなんだか気が引けて結局、番号管理のままです。
交配親を明らかにされていた業者さん(N園さん、K園さん・・)の成果は銘品集カタログなどを通じて大いに参考にさせていただき、本当にありがたかったですね。
その後、交配親がはっきりしているニオイ交配種をいくらか購入して、自家交配に使用するようになりましたが、自然種へのこだわりはずっと強かったですね。

この時期、地味で器量の良くない自然種はひっそりと絶えていったものも多かったのではないかと思っていますが、私は逆に大切にしてきた手持ちの自然種のニオイを維持しなければという思いが強くなっていきました。何か力強いパワーを感じますね。

ニオイエビネ 中裂片の形状
画像ではよくわかりませんが中裂片は小さく先端は尖っており、ニオイエビネの原種的な形状を示している整然とした姿のニオイで、原種的な株としては貴重な優品と思います。
今はこういうタイプはあまり見かけなくなりました。ちょっと青く、濃く写っています。

ニオイ的特徴を持つなで肩の舌ですが、中裂片の中央隆起線の突起がはっきりしている。
形態的にはニオイエビネの特徴が強く強香ですが、わずかにコオズ的な血を持っていそう。


隆起線がうすく3本見えます。斜め横から見るともっとはっきりしますが、上の画像よりは花型などから、ややコオズ的に感じます。


ニオイ×ニオイといわれる交配種ですが・・・
隆起線が中央だけでなく左右にも見られ、先端は大きく二叉しています。
これくらいのものはニオイといわれている株の中にもありそうですが、距はコオズ的で全体の印象は初めの画像(8501)とはだいぶ異なっていると感じます。天紫梅の血が入っています。
天紫梅はコオズ的なところがありますが、独特な大舌を子にあらわすことがあり、育種的には面白い親と思います。


日光:自然種コオズ
有名な自然種コオズですが中裂片は形態的にかなりジエビネ的要素が強く出ています。花茎の伸びがよく、色、バランスの良い一世を風靡したコオズの秀花です。香りはありますが強いとは言えません。


紫香扇:交配種
濃紫弁整型花で舌が丸く、中裂片の3本の隆起が明瞭でニオイ以外の血がかなり強く出ているようです。ややキリシマエビネの舌を感じさせる?香りもあまり強くないようです。


ジエビネ:交配種無銘黒花
中裂片の隆起線3本がはっきりしていて先端も二叉しています。


キリシマエビネ「白妙」
キリシマエビネの舌は中裂片の隆起がはっきりしていて、距は太めで上向きに伸びます。
御蔵島ではキリシマエビネの自生は少ないと聞いていますが、交雑して遺伝子が薄く拡散し、影響を与えた可能性があるかもしれません。スイショウはニオイとキリシマの交雑種といわれていますが、数は少なく、そう単純な交雑ばかりではないとおもいます。ずいぶん昔、有名な育種業者さんとの雑談でキリシマエビネが青紫系のニオイの発色に影響を与えている可能性を語っておられたことがありましたが、どうでしょうか? よくわかりません。


〔余談〕
現物を見たことはなかったですが、自然種コオズに白花があって、ニオイエビネとジエビネの交雑で純白が出るのが不思議な気がしていました。確かに花型はコオズ的でスイショウでもなかったと思います。ジエビネの緑弁か黄弁との交雑かなとも思いましたが、そういう色彩もなさそうにカタログには写ってました。
ニオイエビネに純白があるのは突然?変異としてあるでしょうが、純白花がないはずのジエビネとの交雑で純白コオズなんて本当にあるんかいなあと・・・今もよくわかりません。

ダラダラと~~~書くのにずいぶん時間がかかってしまいました。
もう、何を書いているのかよくわからなくなってきました・・・・・・眠いです。今日はココマデ
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