ニオイとニオイ系コオズ
以下の記載は、ご意見の異なる方もいらっしゃると思いますが、私の勝手なツブヤキとしてご容赦ください。
ヤフオクに出品してみて、ニオイエビネと記載すれば関心が高く、ニオイ系コオズと記載すればいくら花が良くても見向かれにくく、落札価格も安めという傾向があるように感じています。
花の良さと価格からするとニオイ系コオズの方が断然お買い得?のようなものもある気がします。言わなければニオイと区別できないような株もありますが、私の場合、ニオイ系コオズと表示するのは、交配親あるいはその親などに一般にコオズと称されている品種があるからです。
たとえば、天紫梅をニオイとするかコオズとするか(巷ではどちらもあるよう)で、ニオイエビネと交配して育成された子の種名が違ってくることになります。天紫梅をニオイとして扱えばニオイだし、コオズとすればコオズということに。基本的には育成者の判断を優先。
大紫香もコオズ(昔からずっとコオズ)ですので、子はコオズということになります。大紫香は大輪でニオイの血が濃い方で香りも良く、ニオイとの交配に使うと一見ニオイのような株も出てきますが、そのような子もコオズということになる。・・・一度、大紫香を交配すると、その子孫はずっとコオズの名を背負い続ける? こんな分け方ってどうなん?交雑の有無は現状ではどこまでも見えている姿からしか判断できない(遺伝子解析などでわかれば話は別でしょうが当分無理?)ですよね。
交配種をニオイエビネとするかコオズとするかということより、ニオイエビネ系交配種を一つのジャンルとして、親の呼称にかかわらず、花の特徴からニオイの血が強そうな株をニオイエビネ系、コオズ的特徴もある株はニオイエビネ系コオズ、誰が見てもコオズに見える株はコオズあるいはコオズ系(ジエビネ以外との交雑も含めて)くらいのゆるい?呼び名でいいのかも。ニオイエビネと突っ張るより、趣味で楽しむ場合には見る人が判断すればいいんで、それであまり問題ないように感じますが・・・ただ、コオズ系ニオイエビネという呼び方はないと思いますけどね。それと交配親はわかる範囲で正確に明示し、判断の材料とするべきと思います。
ニオイエビネ(原種)は趣味のニオイとはちょっと別世界かなあ。
自然種のニオイエビネといわれる株でも、エビネに口なしで遠い昔にジエビネやコオズと仲良くしたとしても、見た目がニオイエビネだったらわからんもんね。こんなこと言ったら叱られそう~~~。
ニオイエビネに濃色や良い花型を求めると、コオズの領域が近づいてくるように思います。
ニオイエビネはニオイ本来の姿を尊重して、無理にゆがめたりせず、ないものを求めず、素直に判断すればいいと思っています。 かたくるしい話でスミマセンでした。
ニオイエビネ 距の形状
ニオイでは子房より長く、先端は上方に跳ね上がる形。
8501 距はやや短いめ(十分長い)ですが細く勢いよくはねあげた形状。距が真上に向かって伸びるような品種がたまにありますが、キリシマエビネの影響があるのかもしれません。舌は屋根型で原種的な形態。
ニオイ×ニオイ交配の購入ビンからの花ですが、距が下向きにおりていて、コオズの血が感じられます。全体的に花間があり、おとなしい感じ。
これもニオイ×ニオイの購入ビンのからの開花ですが、距はより下向きで丸くやや太く、コオズの形態と思われます。
自然種コオズ「日光」 距が下向きに湾曲し、典型的なコオズの形と思います。
自然種コオズ:暖流(神津島産?)
中裂片の隆起がはっきりしており、色彩からもみるからにコオズですが距はニオイ的な形。
距だけでは判断できないように思いますが、ヒントにはなると思います。香りがよい。