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蘭亭白木蓮

ブログをはじめました。 周りの心配をよそに衝動的に船出してしまいました。 定年退職しましたが元気に仕事を続けています。                   はるか昔、小学校理科の時間、ヘチマの種まきに胸をワクワクさせ、中高生の頃は家のベランダで大輪朝顔やぶどう、熱帯果樹の鉢栽培にチャレンジ、さらに学生時代には農学部で花卉園芸をかじり、就職、結婚して仕事に励みながらエビネなどの蘭を心のオアシスとして40年以上育ててきました。                          これまで歩んできた道筋を今一度たどりなおして、心新たに楽しみを深めていきたいと思っています。                                     庭の片隅に白木蓮の木があります。その傍らに自作の小蘭亭があり、蘭たちからの叱咤激励の声を聞きながら、これからも日々歩みを進めていきます。          コメントは大歓迎ですが、生来の筆不精、頂戴したらその返信を書くのに考え込んでしまう不器用、時代おくれのオッサンです。多分、返信はようせんと思います。   ブログ本文の中でお答えできたらと思っています。 失礼の段、くれぐれお許し願います。(画像、文の転載はご遠慮願います。2017.7.23)

エビネのウイルス病

ウイルス病との出会い
農学部の学生時代、花卉や野菜のウイルス病について、基礎的な知識や実物を目にすることがありました。ランは専門外でしたが罹病株らしきものもしばしば見ていました。
また植物ウイルス研究で有名な平井篤造先生の集中講義をお聞きしたこともウイルス病に関心を持つきっかけとなりました。
私はウイルス病は専門外ですが、病徴をみてウイルス病が疑われる株への警戒心は養われていきました。ただ、その正確な診断は今なお難しいと思っています。
エビネのウイルス病についての私の覚えを書き留めておきます。正確ではないかもしれませんのでご了解願います。
 
 エビネが罹病するウイルス(「ランのウイルス病」記載内容からまとめ) 
      ウイルス名                       病徴発現         虫媒伝染           備考

シンビジウムモザイクウイルス(CymMV)          葉、花?             虫媒伝染しない           発生多
オドントグロッサムリングスポットウイルス(ORSV)          葉、花                    虫媒伝染しない           発生多 
エビネ微斑モザイクウイルス(CalMMV)            葉(微)花          アブラムシ                    発生やや多い
ランえそ斑紋ウイルス(OFV))                     葉                 オンシツヒメハダニ
クローバー葉脈黄化ウイルス(CIYVV))            葉、花                 アブラムシ     
キュウリモザイクウイルス(CMV)                      葉、花                    アブラムシ     多くの植物に感染 
インゲンマメ黄斑モザイクウイルス(BYVV))            葉(微)              アブラムシ
カブモザイクウイルス(TuMV)                      葉、花                  アブラムシ  

・すべてのウイルスは汁液接触で感染し、虫媒伝染するものとしないものがある。
・栽培株のウイルス病ではCymMVとORSVの罹病が多く、重複感染もあり。病原性の持続期間
    が長い。これら2つのウイルスはアブラムシではなく汁液の付着侵入によって伝染する(意外
 に知られていないことです)。
 株分け時の器具(はさみ、作業台)などへの汁液付着や潅水した鉢からの排水などで伝染する。
 
伝染力が強く、盲点になりやすい根からも感染しやすいので注意。
・ウイルス病の蔓延は、この排水の不適切な処理と、株分け時の器具、手指汚染が大きな原因で
 あったのではないかと考えています。
・エビネ微斑モザイクウイルスも発生が多いといわれています。
・ウイルス病は花に症状が出るものは目立ちますが、葉に( 特に新葉)出るものが多いようです。
・葉の病徴は見逃しやすく、花には顕著には出にくいように思われます。無病であってほしいと
 思う気持ちが、余計に見つけられにくくしているように思います。
・大規模に罹病が見られた園ではウイルス病防止策に大きな欠陥があったものと推測されます。
・アブラムシによる感染を防ぐには防虫ネットを隙間なく張ること。周辺の樹木、野菜、雑草の
 アブラムシ防除(密度を低下させる)も必要。ちょうど4月中旬の開花期に有翅アブラムシが
 発生・飛来し、感染源になると思います。発生しやすい樹木(カエデなど)を観察していると発
 生がよくわかります(=警戒警報)。発生初期に樹木へオルトランなどを散布し飛来を防ぎます。
 

  有翅アブラムシ 4月中旬、カエデに発生したアブラムシ。有翅が1匹確認できる
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井蛙、大海を知らず            お酒の誘惑に弱いケロちゃん ノムトダメダス